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柳田社会保険労務士・行政書士事務所
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就業規則を作成、変更する時は、次のことに注意してください。
[その理由]
すべての労働者を対象としたものでなければ、労働基準法上の就業規則の作成義務を果たしたことにはならないからです。
又、すべての労働者を対象としたものでなければ、事業場のルールブックとしての役割は果たさないからです。
[その理由]
賃金、労働時間、年次有給休暇、賞与・退職金の有無など労働者の雇用形態や就労実態によって実際の労働条件が異なる場合があるからです。
又、実情に合致したものでなければトラブルから事業を守るものとしての役割を果たさないからです。
従いまして、正社員とパート、アルバイトなどで労働条件が異なる場合は、その違いを明らかにした別個の就業規則を作成するか、又は、異なる事項についてのみ、適用される労働者の範囲を明らかにしたうえで別の規定を作る必要があります。
[その理由]
作成した就業規則の内容が法令や労働協約に違反する場合は、違反する部分は無効となります。
つまり、法令や労働協約に定める基準に達しない労働条件を就業規則に定めた場合は、その就業規則はその部分に関して無効となり、無効となった部分は法令や労働協約に定める基準が適用されることになる(労働基準法92条1項)、ということです。
又、所轄労働基準監督署から変更を命じられることもあるからです(労働基準法92条2項)。
[その理由]
労働基準法89条において就業規則に記載しなければならない事項(「絶対的記載事項」と「相対的記載事項」)が定められています。
この記載事項の一部を欠いた就業規則の場合には労基法89条の作成義務違反が発生するからです。
[その理由]
就業規則を作成する権限は使用者にありますが、労働基準法90条において就業規則を作成又は変更する時は、労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならないことになっているからです。
又、できるだけ労働者の意見や要望を就業規則に反映することが職場のルールブックとしての役割を果たすことになるからです。
尚、意見を聴くだけで足り、労働者代表の同意までは必要とされていません。
[その理由]
考え方や受けとめ方は、立場により、又、人によりそれぞれ違いますから、誤解を生じトラブルの元となりやすい抽象的な表現や理解しにくい専門用語や難しい言葉はできるだけ使わないようにすることが望ましいと思います。
特に、2017年以降に法律の改正が行われた次のことについては、その会社の実情、実態を踏まえたうえでその会社のルールを作り、そのルールを就業規則において明文化しておくことが必要です。
・年次有給休暇の時季指定義務に関すること。
・労働時間の状況把握義務に関すること。
・セクハラ、マタハラ、パワハラ等の禁止に関すること。
・無期労働契約への転換に関すること。
・育児・介護休業に関すること。
[その理由]
事業主が法律で定められた改正措置を講じていないときは、措置義務違反を問われることがあります。
又、就業規則等に定めがなければ法律どおりとなり、事業主にとっては不利となる場合があるからです。
[その理由]
モデル就業規則は一般的なものであり、賃金、賞与、諸手当、始業・終業の時刻、休日、休暇、福利厚生などの労働条件、服務規律などは会社によって異なります。
従って、その会社の実情、実態を踏まえた内容にしないと、職場のルールブックとしての役割は果たせないどころか、役に立たないもの、更には、トラブルや誤解の原因となる恐れもあるからです。
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